ダイオードによる保護回路について。

★ダイオードによる保護回路について★



セルモーターへのリレー増設回路について
「ダイオードを使って保護したほうが良いんじゃない?」
というアドバイスをいただきました。

ダイオードが一方向にしか電気を流さないぐらいの知識はありますが、
(電気が逆流しないってことです。)
さほど詳しくはないので、
リレーとダイオードの関係を調べてみました。


リレー内部の作動電源側の構造はコイルになっています。
そのコイルに電気が流れることで電磁石となり、
接点を磁力で吸引してリレーがONとなるんです。

このコイルというのがやっかいな性質を持っているようで・・・
電気を流し続けようとするそうなんです。
そのため電源が遮断された瞬間に、
高電圧の
サージ電圧(逆起電圧)を発生させるんですよね。
手動のスイッチでON・OFFするようなシステムだとあまり心配ないようですが、
電子機器でリレーの作動をスイッチングする場合は必要なんだそうです。

コイルの特性に関してはこちらに詳しく書かれています。
「コイルを知る」


この
サージ電圧の発生というのが、
他の電子機器とかに悪影響を与えるようなのです。
これをダイオードを使って保護するということのようです。

クルマにはダイオードが多く使われている
ってことぐらいは知ってますけど・・・(笑
代表的なのはオルタネーターですかね〜?
まあ、オルタの場合は使用目的が異なりますが。

クルマのバッテリーは直流ですが、
オルタネーターは交流で発電しています。
それをダイオードを使って直流に整流しているんです。
イグニッションの回路や、インジェクターにも使われているとか・・・






とりあえず回路図に追加してみました。

キーを回すと
Bに12Vの電圧が掛かり緑矢印のように流れます。
するとコイルが電磁石となり接点を吸引しますので、
@Aが導通しリレーがONの状態になるわけなんです。
この時ダイオードは逆方向ですので電気は流れません。

キーを戻すと電源が遮断されることになりますので、
その瞬間に
サージ電圧が発生します。
これを
赤矢印のようにダイオードを通って流してやるわけです。
つまりマイナス側に発生した電圧を、
コイルのプラス側に戻してやるんです。

継続して電源が供給されているわけでは無いので、
コイルの抵抗で吸収されるということなんです。


ただ、このダイオードってのがかなりの種類でして・・・
インターネットの通販サイトで購入できるんですが、

RSコンポーネンツ

数が多すぎて混乱しそうです。
ですので、
「どれを選べば良いのか?」
なんてことは私に訊かないでくださいね。(笑


この回路では影響を受けるであろう
Bの先はキースイッチであり、
回路上に電子機器の接続はありません。
そのため直接の影響は少ないかもしれませんが、
配線は他とも繋がっていますので、
サージ電圧がノイズとして悪影響を及ぼすかもしれませんね。

リレーを作動させる電源にはさほど大電流を必要としませんので、
どれほどの高電圧が発生するのかはわかりませんが・・・
元々はマグネットスイッチを作動させるほどの大電流が流れていたわけで、
高電圧が発生しても不思議は無いのかもしれません。


また、ボロハチは手動のキースイッチですが、
エンジンを掛けるのにボタンを押すような最近のクルマでは、
回路上に電子機器が存在するかもしれませんね。
そうなると保護回路は必要になりますが、
でも新しいクルマだと、まだこの症状は出ていないか・・・?(笑

セルモーター以外でも保護回路が必要な場合はあるでしょうね。
たとえばこんな事例のように・・・
「リモート端子へのリレー機器接続に関するご注意」
アンプやウーファーをナビに連動させるために
リレーを付けちゃった時に起こりうることですね。
ちなみにアンプ等は直接リモート端子に接続すれば、
何の問題ありませんから。

また、電子機器でのスイッチングで無くても、
社外品のスイッチにLED照明が入っていた場合には、
LEDが破損してしまうこともあるようです。

破損にまでは至らなくても、
リレーがOFFになった瞬間にスピーカーから、
「ボンッ」って音がするとか・・・(笑
これは
サージ電圧が配線を廻ってオーディオに
ノイズとして入り込んでるわけです。


リレーを使う部品を後付けするってことは車メーカーは考慮していません。
保護回路を設けてリスクを回避するのは重要なのかもしれませんね。

実際にダイオードでの保護が必要かどうかは不明ですが、
ご指摘が気になったので追記してみました。
作業をやってみるって方は自己判断でお願いします。